7月・8月は秋冬商品の撮影ラッシュ。今すぐ動かないと間に合わない理由
- 笙子 太田
- 5月8日
- 読了時間: 4分
「秋に新商品を出したいんですが、撮影っていつ頃依頼すればいいですか?」
食品メーカーや飲食店のご担当者から、こういった相談をよくいただきます。
そして多くの場合、「もう少し早く相談してくれたら……」と感じることがあります。
食品撮影には、一般的にあまり知られていない「業界の時間軸」があります。
この記事では、その逆算構造を知っておくだけで発注ミスがなくなる、というお話をします。
商品発売の「3〜4ヶ月前」が撮影タイミング
食品メーカーが新商品を店頭に並べるまでには、多くの工程があります。
撮影した写真は、パッケージデザインに使われ、販促チラシやECサイトに掲載され、営業用の資料にも入ります。
そのどれもが、印刷・制作・入稿の締め切りを持っています。
つまり、こういう流れです。
商品発売(10月) ← 印刷物・パッケージ入稿(9月)← デザイン制作(8月〜9月)← 写真撮影(7月〜8月) ← 撮影内容の打ち合わせ・サンプル準備(6月〜7月)
10月に商品を出したいなら、今すぐ動き始める必要があります。
7〜8月が「秋冬撮影の集中期」になる理由
9月〜11月は食品業界にとって大きな商戦期です。
秋の新メニュー(きのこ・栗・さつまいも・かぼちゃなど旬の食材を使ったもの)
鍋物・おでん・スープなど温かいメニューの始まり
ハロウィン関連商品(10月末)
年末ギフト・おせちの先行カタログ(早いものは秋から動き始める)
これらすべての撮影が、7月〜8月に集中します。
プロの食品カメラマンやスタジオは、この時期に予約が重なりやすく、希望の日程が押さえられないということが起きやすいのです。
夏に秋冬の料理を撮る」という感覚のズレ
「秋の商品なのに、夏に撮るの?」と驚かれることがあります。
そうです。
食品撮影の世界では、季節より常に数ヶ月先を見ています。
夏の盛りに、湯気の立つ鍋料理を撮影することは珍しくありません。
これは食品業界だけでなく、アパレルや雑誌の世界でも同じ構造です。
真冬にビーチの撮影をする、というのと同じ感覚です。
「ちょっと待って」が命取りになるパターン
実際にあった相談のパターンをいくつかご紹介します(詳細は変えています)。
パターンA:「サンプルがもう少し完成してから……」
サンプルを待っているうちに8月後半になり、カメラマンの空きがなくなった。結果、発売日を延期。
パターンB:「予算の稟議が通ってから……」
稟議を通した頃には撮影のベストシーズンが過ぎており、急ぎで依頼したため追加費用が発生。
パターンC:「去年と同じでいいかな……」
リニューアルを検討しているうちに時間が過ぎ、古い写真のまま発売してしまった。
いずれも、「もう少し後で」という判断が、結果的にコストと機会損失を生んでいます。
では、今すぐ何をすればいいか
撮影の詳細が決まっていなくても大丈夫です。まずは以下を確認してみてください。
発売予定時期はいつか(おおよそで構いません)
写真を使う媒体はどこか(パッケージ/EC/SNS/チラシ など)
撮影したい商品・メニューのイメージはあるか
この3点がぼんやりとでも見えていれば、カメラマンへの相談は十分に始められます。
「まだ決まっていないことが多い」という状態でも、打ち合わせを通じて整理できます。
まとめ
食品撮影は、商品発売の3〜4ヶ月前がタイミング
秋冬商品を10月前後に出したいなら、7〜8月が撮影のピーク
この時期はカメラマン・スタジオの予約が集中するため、早めの相談が安心
詳細が未決でも、まず相談してみることが大切
食品撮影のタイミングや段取りについて、もっと詳しく知りたい方は、次の記事「春夏秋冬・食品撮影の繁忙期カレンダー完全版」もあわせてご覧ください。
最後にひとつ。
「写真は後でいいや」と思った瞬間に、売れるタイミングは少しずつ逃げていきます。
この夏、動くかどうか。そこが分かれ目です。
食に、物語を。
株式会社Light&Green代表取締役/フードカメラマン 太田笙子



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