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器の向き一つで料理の格が変わる理由〜料理は器の上で完成する〜
こんにちは。インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 料理の撮影をしていると、お客様からこんな質問をいただくことがあります。 「器って、どちら向きでも同じじゃないんですか?」 実は、この質問に対する答えは「違います」。 もちろん、すべての器に決まりがあるわけではありません。 でも、日本の和食器には「こちらを正面にして使ってほしい」という、作り手の意図が込められているものが数多くあります。 そして、その向きを理解して撮るかどうかで、料理の印象は大きく変わることがあります。 ■ 器にも「正面」がある 以前、陶芸作家さんの作品を撮影させていただいたときのことです。 器を手に取ると、作家さんが静かにこう教えてくださいました。 「こちらが正面になります。」 最初は、「どこが違うのだろう?」と思いました。 でもよく見ると、釉薬の流れ方や模様の入り方、高台の位置まで、すべて計算されていました。 一番美しく見える角度。 料理を盛り付けたときに、一番映える方向。 そこまで考え抜いて、一つの器が作られていたのです。 私はそのとき初めて、「器にも顔
笙子 太田
8月27日読了時間: 4分


頭の中の映像をそのまま写真にできる時代が来ても、カメラマンは必要なのか?
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 最近、生成AIの進化を見ていて、ふと考えたことがあります。 もし将来、頭の中で思い描いた映像を、そのまま写真や映像として出力できる機械が開発されたら。 カメラマンという仕事はなくなるのでしょうか。 最初は、「そうかもしれない」と思いました。 カメラも照明もスタジオも必要なく、頭の中のイメージを一瞬で形にできる。 そんな未来が来たら、撮影という仕事そのものがなくなってしまうのではないかと。 でも、撮影現場に立つたびに、「やっぱり違うな」と思う出来事があります。 良い写真は、最初のイメージ通りにはならない 撮影前には、もちろん完成イメージを考えています。 「こんな構図で。」「こんな光で。」「こんな世界観で。」 でも、実際に料理を並べ、器を置き、光を当ててみると、思っていた印象と違うことは珍しくありません。 「もう少し器を回してみよう。」 「このお皿じゃなくて、隣の方が合うかもしれない。」 「湯気が出た瞬間の方がいい。」 そんな小さな調整を何度も繰り返しているうちに、最初に頭の
笙子 太田
8月10日読了時間: 4分


和菓子は"正面"を間違えると伝わらない
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 「和菓子に正面なんてあるの?」 そう思った方も多いのではないでしょうか? 私もフード撮影の仕事を始めるまでは、そこまで深く意識したことはありませんでした。 先日、和菓子の撮影をしていたときのことです。 お皿の向きや懐紙の折り方を確認しながら準備を進めていると、「この和菓子は、こちらが正面です」と教えていただきました。 その瞬間、改めて感じたのです。 和菓子は「食べ物」である前に、「作品」でもあるのだと。 そして、その作品を写真に残すのであれば、作り手が見せたい姿を理解して撮ることがとても大切なのだと実感しました。 ■ 和菓子には「見せたい向き」がある 洋菓子は360度どこから見ても美しく見えるように作られることが多いですが、和菓子には正面が意識されているものが少なくありません。 例えば、桜を表現した練り切りなら花びらが一番美しく見える向きがあります。 紅葉を表現したものなら、葉脈の流れや色の重なりが最も映える角度があります。 羊羹や上生菓子でも、職人さんは「お客様が最初に
笙子 太田
8月2日読了時間: 4分


【公式ECサイトオープン】料理を主役にする器。「映え皿」のオンラインショップがオープンしました!
こんにちは。株式会社Light&Green代表・インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 いつも株式会社Light&Greenを応援いただき、本当にありがとうございます。 昨日、プレスリリース配信のお知らせをしましたが。。。 このたび、かねてより準備を進めておりました公式ECサイトが、本日ついにオープンいたしました! これまで私はフードカメラマンとして、1,000件を超える料理・食品撮影に携わってきました。 撮影現場では、料理をどうライティングするか、どの角度から撮るか、どんな背景を選ぶかなど、さまざまな工夫を重ねています。 でも、その中で何度も感じてきたことがあります。 それは、「料理の印象を最も大きく左右するのは器かもしれない」ということです。 同じ料理でも、器が変わるだけで高級感が生まれたり、温かみを感じたり、思わず「美味しそう」と感じる一皿になったりします。 逆に、どれだけ美味しい料理でも、器との相性が合っていないだけで、その魅力が十分に伝わらないこともあります。 だからこそ、このショップでは「美しい器」を集めるのでは
笙子 太田
8月1日読了時間: 3分


懐紙の折り方一つで慶事と弔事が変わる〜フードカメラマンが撮影現場で学んだ日本文化〜
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 撮影では構図ばかり気にしてしまいがちですが、日本文化には「知らなかった」では済まされないルールがあります。 先日、和菓子の撮影をしていたときのことです。 お皿やお菓子の向きはもちろんですが、添える懐紙(かいし)の折り方について改めて確認していました。 すると、「懐紙って折り方にルールがあるんですか?」と驚かれたんです。 実は、懐紙はただの白い紙ではありません。 折り方一つで、お祝いの席なのか、お悔やみの席なのかという意味まで変わってしまうことがあります。 私はフードカメラマンとして和菓子や和食の撮影をする機会も多いのですが、日本文化を正しく理解して撮影することも、大切な仕事の一つだと感じています。 懐紙の折り方で意味が変わる 懐紙は茶道や和菓子の世界で古くから使われてきた紙です。 料理やお菓子を置いたり、取り皿代わりにしたり、口元を拭いたりと、用途はさまざまです。 一見するとどれも同じ白い紙に見えますが、実は折り方には意味があります。 一般的には、上側が手前に重なる折り方
笙子 太田
7月29日読了時間: 4分


なぜシズル写真を見るとお腹が空くのか?〜「美味しそう」は、料理ではなく脳が作っている〜
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 夜中にスマートフォンでSNSを見ていたら、ラーメンの写真が流れてきて急にお腹が空すいた。 テレビで焼肉のCMを見たら、「今日は焼肉にしよう」と思った。 そんな経験はありませんか? 実はその時、あなたは料理を食べていません。 それなのに、お腹が空いています。 この現象こそが、シズル写真(動画)の力です。 私はフードカメラマンとして数多くの料理写真を撮影していますが、「美味しそう」という感情は、料理そのものではなく、脳が作り出しているものだと日々感じています。 「シズル」とは何か? 「シズル(Sizzle)」という言葉は、もともと肉を焼いたときの「ジュージュー」という音を表す英語です。 マーケティングの世界では、その言葉が転じて、「食欲をかき立てる演出」全般を意味するようになりました。(私も最初は「しずる」って何者?!よくわからん!と思っていました) つまりシズル写真とは、単に料理を記録した写真ではありません。 見た人が思わず、 「食べたい」「美味しそう」「今すぐ行きたい
笙子 太田
7月23日読了時間: 4分


世界から見ると日本人は食に熱狂する民族
こんにちは。インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 先日、テレビ番組で海外の方々が日本の食文化について語っている場面を見ました。 その中でとても印象的だったのが、 「日本人ほど食べ物に詳しい国民を見たことがない」 という言葉でした。 たしかに言われてみると、日本人は食べ物について驚くほど細かく語ります。 牛肉ひとつとってもそうです。 ロース、サーロイン、リブロース、肩ロース、イチボ、ランプ、ミスジ、カイノミ。 焼肉屋さんで当たり前のように部位を指定して注文します。(トルコでは牛肉は「牛肉」だけで部位に分けて認識しないようです) さらに寿司屋では、 「今日は中トロより赤身が美味しいね」 という会話まで飛び交います。 もちろん海外にも肉の部位の分類はあります。 しかし、日本のように一般消費者レベルまで浸透している国は決して多くありません。 海外から見ると、日本人はかなり特殊なほど食べ物に興味を持つ民族に映るようです。 「2時間待ちだけど食べたい」が成立する国 日本を訪れた外国人が驚くことのひとつに、行列文化があります。...
笙子 太田
7月8日読了時間: 5分


なぜ人は成分ではなく物語で食べ物を選ぶのか
こんにちは。インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 先日、麹甘酒の撮影をしていた時のことです。 商品の開発背景を伺っていると、こんなお話を聞きました。 「もともと甘いものが止まらなかったんです。」 クッキーやチョコレートを毎日のように食べていた女性が、ある日甘酒に出会った。 そして少しずつ生活が変わっていった。 私はその話を聞いた瞬間に思いました。 人は商品を買っているようで、実は物語を買っているのではないか、と。 もしこれが、 「米麹100%です」「砂糖不使用です」 という説明だけだったらどうでしょう。 もちろん商品の魅力は伝わります。 でも正直なところ、記憶には残りにくいかもしれません。 一方で、 「甘いものがやめられなかった女性が出会った甘酒」 と言われると、少し気になりませんか。 そこには人の人生があるからです。 私たちは成分表で商品に惹かれない 考えてみると不思議な話です。 スーパーには似たような商品が並んでいます。 同じような原材料。 同じような価格帯。 同じようなパッケージ。 それでも売れる商品とそうでない商品
笙子 太田
6月30日読了時間: 5分


フードカメラマンに必要なのは、カメラより食体験かもしれない
こんにちは。インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 タイトルをみて、「え?!そんなわけある??!」と思ったかもしれません。 ちょっと言い過ぎ感もありますが、そう思わされる出来事がありました。 先日、少し変わった撮影のご依頼がありました。 撮影するのは料理そのものではなく、カクテルシェイカーやカクテルグラス。 バーやカクテル文化に関わるビジュアル制作のお仕事でした。 撮影前の打ち合わせでクライアントの方がこんなことをおっしゃったんです。 「普段ビールしか飲まないので、カクテルのことがよく分からなくて……。太田さんがお酒好きで良かったです。」 その言葉を聞いたとき、ふと思いました。 もしかするとフードカメラマンに必要なのは、カメラの知識だけではないのかもしれない、と。 カクテルを知らなければ、カクテルは撮れない 例えばカクテルグラスを撮るとき。 マティーニとモヒートでは、求められる空気感がまったく違います。 マティーニなら静かで洗練された大人の世界。 モヒートなら爽快感や開放感。 同じグラスの写真でも、「どんな場面で飲まれるもの
笙子 太田
6月29日読了時間: 5分


料理は音でも美味しくなる〜なぜポテトチップスの「パリッ」は食欲を刺激するのか〜
こんにちは。インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 突然ですが、想像してみてください・・・ ポテトチップスを一枚口に入れます。 「パリッ」 という音が聞こえます。 次に、しけってしまったポテトチップスを食べます。 「ふにゃっ」 どうですか? 同じ味がしますか・・・? ちなみに私はしないです・・・。 実際、ポテトチップスそのものの原料や味付けはほとんど変わっていない場合でも、私たちは音によって美味しさを判断しています。 つまり、人は舌だけで食べているのではありません。 耳でも食べているのです。 美味しさは五感で作られている 以前このブログで、 目隠しをすると味が感じにくくなる話。 高級レストランが照明を暗くする理由。 器の色によって味の感じ方が変わる話。 などをご紹介してきました。 実は音も同じです。 人間の脳は、 味覚、視覚、嗅覚、触覚、聴覚 をまとめて処理し、「美味しい」という体験を作っています。 だから料理そのものが同じでも、聞こえる音が違うだけで評価が変わることがあるのです。 なぜ揚げたての
笙子 太田
6月23日読了時間: 4分


クッキーがやめられなかった女性が、甘酒に出会った話
こんにちは。インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 先日、麹甘酒の撮影をさせていただきました。 撮影のために商品のことを伺っていると、クライアントの女性がこんなお話をしてくださいました。 「もともと私、甘いものが止まらなかったんです。」 クッキー。 チョコレート。 ケーキ。 仕事のストレスでつい手が伸びてしまう。 食べている瞬間は幸せだけれど、あとで少し罪悪感もある。 体重も増えてしまうし、お肌も荒れてきてしまう・・・ そんな毎日を過ごしていたそうです。 その時の私は思わず頷いてしまいました。 というのも、私自身も甘いものがやめられない時期がありました。 ストレスがたまると甘いものが欲しくてたまらなくなる。。。女性に多いのではないでしょうか? 「甘いものがやめられない」という感覚は決して特別なことではないと感じています。 出会いは、一杯の甘酒だった そんなある日、その方は麹甘酒に出会ったそうです。 最初は健康のためだったのかもしれません。 あるいは誰かに勧められたのかもしれません。 でも飲み続けるうちに、不思議な変化が起きま
笙子 太田
6月22日読了時間: 3分


白い皿の方がデザートは甘く感じる?黒いお皿だと・・・?
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 先日、お客様との打ち合わせで器の話になりました。 「料理の味は同じなのに、お皿を変えたら美味しそうに見えたんです」 思わず「そうなんですよ!」とテンション上がってしまいました。 面白いことに、お皿を変えると見た目だけではなく、味の感じ方まで変わることがあります。 今日はそんな「器の色と味覚」の不思議なお話です。 同じケーキなのに甘さが変わる? 同じショートケーキを、白い皿と黒い皿にそれぞれのせたとします。 料理は何ひとつ変えていない。変わるのは皿の色だけ。 それなのに、受け取る印象はまったく違います。 これは感覚的な話ではなく、研究でも報告されていることです。 近畿大学農学部の冨田圭子准教授らは、「背景色とおいしさ」の関係を「喫食環境とおいしさの科学」として体系的にまとめており、2025年6月の第56回日本色彩学会全国大会では、皿のリムの色や太さが料理の量感に影響を与えることも発表されています。 (出典:近畿大学農学部 教員業績管理システム) つまり私たちは、器の色から「
笙子 太田
6月11日読了時間: 5分


赤い皿は本当に食欲を増進するのか?フードカメラマンが考える「色と美味しさ」の関係
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 同じ料理なのに、器が変わるだけで急に美味しそうに見えた。 逆に、なんとなく食欲が湧かなかった。 そんな経験、ありませんか? これはなぜだと思いますか? 実は、人は料理を口に入れる前から、色によって味を予測しています。 甘そう、辛そう、濃厚そう、さっぱりしていそう・・・ そういう「事前情報」を、視覚から無意識に受け取っています。 フード撮影の仕事をしていると、この「色と美味しさの関係」に本当によく向き合います。今日はそのことを、少し掘り下げて書いてみます。 人は「目で食べている」という話 近畿大学農学部の研究者による食と色彩の関係の研究では、料理は五感で味わうものであり、その中でも視覚はダイレクトかつ瞬時に働くと指摘されています。 コンビニで食品を選ぶ時、パッと見て決めることが多いように、見た目は購買意欲を喚起するマーケティング面でも重要な役割を果たしていて、その視覚を大きく左右するのが「色」だということです。 (出典:近畿大学農学部 食品栄養学科 研究紹介) Japan
笙子 太田
6月7日読了時間: 5分


なぜ"音が聞こえる写真"は売上につながるのか?|フードカメラマンが考える「売れる料理写真」の正体
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 料理写真を見た瞬間に、「なんか美味しそう」ではなく「今すぐ食べたい」と感じることがあります。 同じ料理を撮っているのに、この差はどこから来るんでしょうか。 撮影の仕事を長く続けてきた中で、私が一番大事にしているのが「音」という感覚です。 ジュワッ、サクッ、パリッ、とろっ 写真から実際に音が出るわけではないのに、見た人の脳内でこれらの音が自然と再生される。 そしてその"脳内再生"が「食べたい」という欲求に火をつけます。 今日は、なぜ"音が聞こえる写真"が売上につながるのかについて、現場の話を交えながら書いていきます。 人は「味」より先に"想像"を食べている 料理写真において、最初に押さえておきたい前提があります。 写真を見てもお客様には、味はわかりません。 香りもわからない。 温度もわからない。 それでも「美味しそう」と感じる これは、脳が体験を補完しているからです。 ハンバーグの肉汁、揚げ物のサクサクした衣、チーズの伸び、ブリュレが割れる瞬間。 こうした写真を見ると、人は
笙子 太田
5月26日読了時間: 5分


"サクサク感"はどう撮る?|フードカメラマンが使う光の設計
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 料理写真を見た瞬間に、「これ、絶対サクサクしてる」と感じたことはありませんか? クロワッサンの断面、揚げたての天ぷら、ミルフィーユの繊細な層。 写真なのに、なぜかパリッという音が聞こえそうな気がする。 あの感覚、実は気のせいではありません。 フードカメラマンとして現場に立ち続けてきて、はっきり言えることがあります。 あの「サクサク感」は、料理そのものが発しているのではなく、光で作っています。 「美味しそう」の正体は、目に見えない情報だった 料理写真の仕事は、よく「美味しそうに撮る仕事」と言われます。 でも私は少し違う言い方をしています。 温度、香り、音、食感etc こうした「目に見えない情報」を、視覚に翻訳する仕事だと思っています。 その中でも特に難しいのが、食感を表現することです。 なぜ難しいかというと、サクサク感は「動き」と「音」で感じるものだから。 写真は静止しているのに、食感だけは動的な情報なんです。 だからこそ、光の設計がすべてを決めます。 サクサク感は「表面」
笙子 太田
5月20日読了時間: 5分


撮影の2ヶ月前に必要な準備リスト〜発注側が知らないと損する、食品撮影チェックシート〜
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 「撮影って、何を準備すればいいんですか?」 これは、初めて食品撮影をご依頼いただく企業様から、本当によくいただく質問です。 実際、商品撮影や料理撮影は、 「カメラマンを予約すれば終わり」 ではありません。 むしろ重要なのは、“撮影前の設計”です。 ここが曖昧なまま進むと、 ・必要なカットが足りない ・ブランドイメージが統一されない ・追加撮影が発生する ・広告で使いづらい ということが起こります。 逆に言うと、 事前準備がしっかりしている企業ほど、撮影のクオリティも、売上成果も高い傾向があります。 今日は、実際の現場で感じる 「これを事前に決めておくと本当にスムーズ」 という内容を、保存版チェックリストとしてまとめます。 なぜ“2ヶ月前”なのか? まず大前提として。 食品撮影は、「撮る日」から逆算して動く仕事ではありません。 実際には、 ・デザイン制作 ・ECページ制作 ・広告運用 ・印刷物制作 ・SNS投稿準備 などが撮影後に控えています。 つまり、“写真が完成してから
笙子 太田
5月13日読了時間: 6分


春夏秋冬・食品撮影の繁忙期カレンダー完全版|年間スケジュールを押さえて“売れるタイミング”を逃さないために
こんにちは。 インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。 前回の記事では、「7〜8月は秋冬商戦の撮影ラッシュ」というお話をしました。 では、1年を通して見るとどうでしょうか? 実はフード撮影には、“明確な年間スケジュール”があります。 これを知らずに動くと、 ・撮影が間に合わない ・売りたいタイミングに写真がない ・結果的に売上を逃す ということが本当に起こります。 逆に言うと、 このカレンダーを押さえるだけで、売上設計が一気に変わります。 今日は、保存版として「食品撮影 年間スケジュール」を月別でまとめていきます。 【完全版】食品撮影 年間スケジュール(保存推奨) 1月|バレンタイン最終調整・春商品の仕込み ・バレンタイン直前の追加撮影(3月14日 → 逆算して1月中に撮影) ・ホワイトデー素材の最終仕上げ ・春スイーツ・桜商品の企画撮影開始(3〜4月発売 → 1〜2月撮影) この時期は「短期戦」。 差し替えや追加カットのスピードが重要です。 2月|ホワイトデー&春本番 ・ホワイトデー撮影ピーク ・桜 ・いちご系ビジュアルの量
笙子 太田
5月9日読了時間: 5分


7月・8月は秋冬商品の撮影ラッシュ。今すぐ動かないと間に合わない理由
「秋に新商品を出したいんですが、撮影っていつ頃依頼すればいいですか?」 食品メーカーや飲食店のご担当者から、こういった相談をよくいただきます。 そして多くの場合、「もう少し早く相談してくれたら……」と感じることがあります。 食品撮影には、一般的にあまり知られていない「業界の時間軸」があります。 この記事では、その逆算構造を知っておくだけで発注ミスがなくなる、というお話をします。 商品発売の「3〜4ヶ月前」が撮影タイミング 食品メーカーが新商品を店頭に並べるまでには、多くの工程があります。 撮影した写真は、パッケージデザインに使われ、販促チラシやECサイトに掲載され、営業用の資料にも入ります。 そのどれもが、印刷・制作・入稿の締め切りを持っています。 つまり、こういう流れです。 商品発売(10月) ← 印刷物・パッケージ入稿(9月)← デザイン制作(8月〜9月)← 写真撮影(7月〜8月) ← 撮影内容の打ち合わせ・サンプル準備(6月〜7月) 10月に商品を出したいなら、今すぐ動き始める必要があります。 7〜8月が「秋冬撮影の集中期」になる理由...
笙子 太田
5月8日読了時間: 4分


フード撮影は「料理人の目線」で考える〜料理写真の説得力が変わる瞬間 〜
こんにちは。 日本の食を世界に届けるフードカメラマン、太田笙子です。 フード撮影の現場に入るとき、私がまず考えるのは 「この料理人は、どこを見せたいんだろう」ということです。 カメラの設定でも、ライティングの組み方でもなく、まずそこから始めます。 これ、最初は意外に思われるかもしれません。 でも、フードカメラマンとして現場を重ねてきた実感として、 「カメラマン目線だけで撮った写真」は、どこかズレることが多いんです。 ■ 写真が、集客の入り口になっている時代 少し話が広がりますが、飲食店のSNS活用に関する調査(株式会社シンクロ・フード「飲食店リサーチ」、2024年5月)によると、飲食店の79.1%がInstagramを運用しており、98.6%が自店で運用しているという結果が出ています。 つまり、ほぼすべての飲食店がSNSで写真を発信している時代です。 一方で、飲食店を選ぶ際に 「写真・動画(料理のビジュアル、店内の様子など)」を参考にすると回答した人は41.3%に上っており(株式会社itk調べ、2024年12月)、お客様もまた写真を見てお店を判断
笙子 太田
5月5日読了時間: 4分


フード撮影は「料理人との会話」で決まる 〜良い料理写真は撮影前に決まっている 〜
こんにちは。 料理撮影・食品撮影を専門にしているフードカメラマン、太田笙子です。 フード撮影の仕事をしていると、 「写真って、やっぱり技術が全てですよね?」と聞かれることがあります。 確かに、技術は大切です。 でも現場に立ち続けてきた経験から言うと、 良い料理写真を生み出す上で技術よりもずっと重要なことがある。 それが、料理人との会話です。 ■ 良い写真は、撮影前に半分決まっている 撮影が始まる前に料理人と話す時間があります。 この時間を大切にするかどうかで、仕上がりの写真は大きく変わります。 「この料理のコンセプトは何ですか?」 「一番見せたいポイントはどこですか?」 「お客様にどんな印象を持ってほしいですか?」 こういった質問をしながら、写真の方向性を一緒に整えていきます。 料理人との対話を経ずに撮った写真と、そうでない写真は、 見た目のクオリティは似ていても、何かが違う。 その「何か」が、見る人の心を動かすかどうかを分けると、私は思っています。 ■ 料理人のこだわりは、写真のヒントになる 実際に料理人の方と話していると、撮影の方向性を決定づ
笙子 太田
5月2日読了時間: 4分
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