フードカメラマンが語る「ケーキ撮影は準備が9割」
- 笙子 太田
- 1月14日
- 読了時間: 3分
「撮影当日は、何時間くらいかかりますか?」
ケーキ撮影のご相談で、よく聞かれる質問です。
でも、料理撮影・食品撮影・商品撮影を専門にしているフードカメラマンとして、
正直にお答えするとこうなります。
ケーキ撮影は、当日より“前”が一番大事です。
なぜなら、シャッターを切る頃には勝負はほぼ決まっているから。
ケーキ撮影は「やり直しがきかない」
ケーキは、撮影においてとてもシビアな被写体です。
・一度切ったら戻らない
・時間が経つほど崩れる
・温度で表情が変わる
つまり、撮影中に考えている余裕がない。
だからこそ、準備段階でどれだけ詰めているかがそのまま写真のクオリティになります。
準備① 何のための写真かを決める
まず最初にやるのは、「どう撮るか」ではありません。
「どこで使うか」を決めます。
・ECの商品ページ
・海外向けLP
・SNS
・ギフトカタログ
用途が違えば、必要な写真も切り方も優先順位も変わります。
ここが曖昧なまま進むと、「きれいだけど使えない写真」になります。
準備② 切り方は、撮影前に決まっている
ケーキ撮影で一番の分岐点は、ナイフを入れる瞬間。
だから、切り方は当日決めません。
・どこで切るか
・何度で切るか
・どの面を正面にするか
これを、撮影前にほぼ決め切ります。
切り方は構図であり、情報量であり、価格帯の表現でもあります。
準備③ サンプル数で“選択肢”を作る
サンプル数は、贅沢ではありません。
失敗を防ぐための設計です。
・1台目で構造確認
・2台目で本命カット
・3台目で予備・寄り
こうした余白があることで、撮影は安定します。
逆にサンプル1台だと、撮影はギャンブルになります。
準備④ 冷凍ケーキは「解凍計画」が命
冷凍ケーキ撮影では、解凍が最大の山場です。
・完全解凍 → ダレる
・完全冷凍 → 割れる
正解は、撮影用の半解凍。
そのために、
・いつ冷凍庫から出すか
・どの順で撮るか
・何分で次のカットに進むか
ここまで、事前に段取りを組みます。
準備⑤ 室温と動線を先に作る
ケーキ撮影当日、スタジオが寒い理由。
それは、撮影をスムーズに終わらせるため。
・冷房は最初からMAX
・撮影順は最短動線
・ケーキが外に出る時間を最小限に
これをやっておくと、撮影自体は驚くほど早く終わります。
撮影は「確認作業」に近い
準備が整っている現場では、撮影中にやることはシンプルです。
・微調整・確認・最終判断
悩み続ける時間はありません。
だから、良いケーキ撮影ほど「思ったより早く終わった」と言われます。
ケーキ撮影が難しい理由は、ここにある
ケーキ撮影が難しいと言われる理由は、技術ではありません。
準備量が多いからです。
・考えることが多い
・判断が重い
・やり直しがきかない
だからこそ、経験値がそのまま写真に出ます。
フードカメラマンの仕事は、撮る前に終わっている
料理撮影・食品撮影・商品撮影において、フードカメラマンの仕事はシャッターを切ることではありません。
・どう見せるか
・どう伝えるか
・どう売るか
それを、撮る前に決め切ること。
ケーキ撮影は、それが一番分かりやすく表れるジャンルです。
もし今、
・ケーキ撮影が毎回うまくいかない
・準備の段階で迷っている
・自社撮影に限界を感じている
そう感じているなら、問題は撮影当日ではなく準備の設計かもしれません。
フードカメラマンとして、ケーキ撮影を「失敗しにくい構造」に整えることができます。
ご相談はこちらからどうぞ。https://www.foodphoto-shoko.com/contact
このシリーズが、「なんとなく撮っていたケーキ撮影」から「意図して作るケーキ撮影」へのきっかけになれば嬉しいです。



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