インバウンド向けケーキ写真で日本人がやりがちな失敗
- 笙子 太田
- 1月12日
- 読了時間: 4分
「日本では評判がいいんです」
「味も素材も、かなり評価されています」
それなのに、海外向けECやインバウンド集客では反応がいまひとつ。
ケーキ撮影の相談で、このケースは本当に多いです。
結論から言うと、
ケーキ自体の問題ではないことがほとんど。
問題は、
日本人の“美味しそう”と、海外の“美味しそう”が違うことにあります。
今日は、フードカメラマンとしてインバウンド向け・海外向けのケーキ撮影をしてきた中で日本人がやりがちな失敗をまとめます。
失敗① 控えめすぎる色味で「味が弱そう」に見える
日本では、
・淡い色
・やさしいトーン
・白っぽい背景
これが「上品」「洗練」のイメージにつながります。
でも海外では、
色が薄い=味も薄そうと受け取られることが少なくありません。
特にケーキの場合、
・スポンジが白すぎる
・クリームの色が飛んでいる
・全体が同系色すぎる
こうなると、「美味しそう」より「物足りなさ」が先に立ちます。
インバウンド向けでは、
日本向けよりコントラストを少しだけ強めるこれがとても重要です。
失敗② 余白を取りすぎて「情報不足」になる
日本人は、余白の美をとても大切にします。
ただ、海外の消費者にとっては、
・情報が少ない
・中身が分からない
・サイズ感が不安
につながることがあります。
特にECでは、写真が「説明書」の役割を担います。
・断面が分からない
・層が見えない
・食感が想像できない
この状態は、「買わない理由」になりやすい。
余白は大切ですが、余白と情報のバランスがインバウンド向けでは必須です。
失敗③ 小さく・可愛く見せすぎる
日本では「小ぶり」「繊細」「かわいい」はとてもポジティブな表現です。
でも海外では、
・量が少なそう
・コスパが悪そう
・満足感が低そう
と捉えられることがあります。
特にケーキは、サイズ感=満足感に直結。
・引きすぎた構図
・遠目の全体写真
・比較対象がない
これらは、インバウンド向けでは不利です。
寄りを入れる、フォークを入れる、
「しっかり食べられる」印象を作ることが重要です。
失敗④ 「日本らしさ」を盛り込みすぎる
・和柄の背景
・桜モチーフ
・和小物を大量に配置
これも、とてもよくある失敗です。
海外向け=「とにかく日本っぽく」にしてしまう。
でも実際には、ケーキの場合、
・味が伝わらない
・高級感が薄れる
・テーマがぼやける
という結果になることが多いです。
インバウンド向けで評価されるのは、日本らしさ × 分かりやすさ。
和要素は“スパイス程度”がちょうどいい。
失敗⑤ 断面を見せているのに、伝わらない
断面写真を入れているのに反応が弱いケースもあります。
原因は、
・切る位置がズレている
・情報が詰まりすぎている
・寄りすぎて圧が強い
海外では、「整理された情報」が好まれます。
断面は、全部見せることが正解ではない。
どこを見せて、どこを見せないか。
ここにも、文化差があります。
なぜ日本人は失敗しやすいのか
理由はシンプルです。
日本では、
・察する
・想像する
・読み取る
ことが前提の文化。
でも海外では、・分かる・見える・説明されている
ことが前提です。
この違いが、ケーキ写真にもそのまま表れます。
インバウンド向けケーキ写真の正解は「少しだけ違う」

インバウンド向けで意識したいのは、
・色味は少しだけ強く
・情報は少しだけ多く
・サイズ感は分かりやすく
日本向けの延長ではなく、
ほんの一段階、調整すること。
それだけで、反応は大きく変わります。
写真は「文化翻訳」
インバウンド向けケーキ写真は、
ただ撮るだけではなく文化を翻訳する作業です。
・どこまで見せるか
・どこを強調するか
・何を削るか
これは、料理撮影・食品撮影・商品撮影を実際に海外視点で積み重ねていないと判断が難しい部分です。
もし今、
・海外向けで反応が弱い
・日本では評価されるのに売れない
・写真を変えるべきか迷っている
そんな状態なら、
ケーキではなく見せ方を変えるタイミングかもしれません。
フードカメラマンとして、インバウンド向けに「どこを変えればいいか」から一緒に考えます。
ご相談はこちらからどうぞ。https://www.foodphoto-shoko.com/contact
次は、
「ケーキ撮影は準備が9割」現場で本当にやっている段取りをまとめます。



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