top of page
検索

なぜシズル写真を見るとお腹が空くのか?〜「美味しそう」は、料理ではなく脳が作っている〜

  • 執筆者の写真: 笙子 太田
    笙子 太田
  • 18 時間前
  • 読了時間: 4分

こんにちは。

インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。

 

夜中にスマートフォンでSNSを見ていたら、ラーメンの写真が流れてきて急にお腹が空すいた。

テレビで焼肉のCMを見たら、「今日は焼肉にしよう」と思った。


そんな経験はありませんか?


実はその時、あなたは料理を食べていません。

それなのに、お腹が空いています。

この現象こそが、シズル写真(動画)の力です。

私はフードカメラマンとして数多くの料理写真を撮影していますが、「美味しそう」という感情は、料理そのものではなく、脳が作り出しているものだと日々感じています。



「シズル」とは何か?

「シズル(Sizzle)」という言葉は、もともと肉を焼いたときの「ジュージュー」という音を表す英語です。

マーケティングの世界では、その言葉が転じて、「食欲をかき立てる演出」全般を意味するようになりました。(私も最初は「しずる」って何者?!よくわからん!と思っていました)

つまりシズル写真とは、単に料理を記録した写真ではありません。

見た人が思わず、

「食べたい」「美味しそう」「今すぐ行きたい」

と感じる写真のことです。



なぜ写真だけでお腹が空くのか

人間の脳は、写真を見た瞬間に過去の食体験を思い出します。

例えば、

湯気の立つご飯を見れば、「温かい」という感覚を。

こんがり焼けた肉を見れば、「香ばしい香り」を。

レモンを絞る瞬間を見れば、「爽やかな酸味」を。

まだ食べてもいないのに、脳が味や香りを再現し始めるのです。

近年の感覚科学では、視覚情報が味覚や食欲に大きく影響することが明らかになっています。

つまり私たちは、目で見た情報から「これからどんな味がするか」を予測しているのです。



シズル感を作る4つの要素

撮影現場で私が特に意識しているのが、この4つです。

①湯気

湯気を見ると、多くの人は「出来たて」を想像します。

温度は写真では伝わりません。

でも湯気があるだけで、脳は温かさまで感じ始めます。

だからラーメンも、お鍋も、お味噌汁も、湯気があるだけで食欲がぐっと高まります。

②照り

焼き鳥のタレやうなぎの蒲焼き、照り焼きチキン。

照りは「ジューシーさ」や「旨味」を連想させます。

光をどう当てるかによって、その照りは大きく変わります。

フードカメラマンは、この一筋の光を作るために何十分もライティングを調整することがあります。

③肉汁

ハンバーグを割った瞬間やステーキを切った瞬間。

肉汁が流れ出る写真を見ると、多くの人は柔らかさやジューシーさを想像します。

実際には味わっていません。

それでも脳は「これは美味しい」と判断し始めています。

④断面

最近、SNSでも断面の写真をよく見かけます。

サンドイッチやフルーツ大福、ハンバーガー、ケーキ。

断面を見ることで、中に何が入っているのかが分かります。

すると脳は味の組み合わせまで想像し始めます。

断面は「情報量」が多いからこそ、人を惹きつけるのです。



シズル写真は「脳への予告編」なのです

私は料理写真を撮るとき、「料理を撮ろう」とは考えていません。

考えているのは、「この料理を食べたときの体験をどう伝えるか」です。

香り・温度・食感・ジューシーさ・出来たて感。

本来、写真では伝えられないものばかりです。

だからこそ、光や構図、タイミングを工夫して、見る人の脳の中にその体験を再生してもらうのです。

映画で予告編を見ただけで本編を観たくなるように、シズル写真もまた、「食べたい」という感情を引き出す予告編なのだと思います。


海外向け写真ではシズル感がさらに重要

私は海外向けの商品撮影も数多く担当しています。

海外のお客様は、日本語の商品説明を読む前に、まず写真を見ます。

だから写真には、「これは温かい」「これはサクサクしている」「これはジューシーだ」という情報を一瞬で伝える力が必要です。

湯気・照り・断面・肉汁

これらは言葉がなくても伝わる、世界共通のサインです。

写真は世界共通の言語だと私は考えています。

だからこそ、シズル感はインバウンド向けの料理写真で特に重要なのです。


まとめ

なぜシズル写真を見るとお腹が空くのでしょうか。

それは、人が写真を見ているのではなく、その先の「食体験」を想像しているからです。

湯気を見れば温かさを感じる。

照りを見れば旨味を想像する。

肉汁を見ればジューシーさを思い浮かべる。

断面を見れば食感や味の組み合わせを予測する。

私たちの脳は、写真を見た瞬間から食事を始めています。

だから料理写真は、ただ料理を記録するものではありません。

「食べたい」という感情を生み出す、大切なコミュニケーションツールなのです。

私はフードカメラマンとして、料理そのものではなく、その料理を食べたときの幸せな体験まで写真に写したいと思いながら、日々シャッターを切っています。




2023年以降の感覚科学・食品心理学の研究では、湯気や照り、食品の色や質感といった視覚情報が、食欲や味覚の予測に影響を与えることが報告されています。

また、視覚・味覚・嗅覚など複数の感覚を統合して「美味しさ」を知覚する「クロスモーダル知覚」の研究も進んでいます。

コメント


杉並区商品撮影 杉並区メニュー撮影 杉並区料理撮影 杉並区料理カメラマン 杉並区食品撮影 杉並区物撮りカメラマン 東京商品撮影 東京メニュー撮影 東京料理撮影 東京料理カメラマン 東京食品撮影 東京物撮りカメラマン

#フードフォト #メニュー撮影 #店舗撮影 #料理撮影 #商品撮影#フードフォトグラファー #料理カメラマン #メニュー撮影カメラマン#杉並区カメラマン #東京カメラマン #フードカメラマン #インバウンド対策

コーポレートサイト

企業情報リンク

株式会社Light&Green

東京都杉並区(スタジオ所在地)

※撮影立ち会いをご希望の場合は、

こちらの提携スタジオをご利用いただきます。

商品お送り先(東京都杉並区)
※ご依頼確定後に詳細住所をご案内いたします

mail: ohta@foodphoto-shoko.com

​03-6822-5058

【適格請求書(インボイス)発行事業者登録番号 取得済み】

​登録者番号:T9011301030610

【全省庁統一資格保有】

業者コード:0000234281

  • Instagram

©2022 by AKARI FOODPHOTO STUDIO.

bottom of page