国別(アメリカ・ヨーロッパ・アジア)で変えるチョコレートの色設計
- 笙子 太田
- 2025年12月26日
- 読了時間: 3分
海外向けチョコレート撮影で「色味をどうするか」は、実は国によって正解がまったく違います。
日本では「高級=控えめ・落ち着き」が通用しますが、
海外ではそれが「弱い」「魅力が伝わらない」になることも珍しくありません。
ここを理解せずに撮影すると、
味も価格も一流なのに写真だけが足を引っ張る、という事態が起きます。
アメリカ向け|“濃厚さ”と“わかりやすさ”を色で伝える

(出典:Chocolate Mousse CakeByJenna)
アメリカ向けのチョコレート撮影で重視されるのは、
一瞬で伝わるリッチさです。
アメリカ市場では、
・コントラスト強め
・深いブラウン
・はっきりした陰影
これが「おいしそう」「贅沢そう」に直結します。
日本向けでよく使われるグレー寄りのブラウンや影の薄いトーンは、アメリカでは「印象が弱い」。
そのため、
・チョコレートの赤みを少し足す
・背景をダークブラウンやブラック寄りに
・ツヤとハイライトを明確に
こうした色設計が効果的です。
アメリカ向けの商品撮影では、「上品」よりも「濃厚」「満足感」が先に伝わるかどうか。ここが大きな分かれ目です。
ヨーロッパ向け|彩度を抑えた“本物感”と伝統

ヨーロッパ向けチョコレート撮影で重要なのは、落ち着きと信頼感。
ヨーロッパでは
・彩度低め
・自然なブラウン
・木・石・布などの素材感
こうした要素が「伝統」「職人」「本物」を連想させます。
アメリカ向けと同じ色設計をすると、「派手」「商業的すぎる」と感じられることもあります。
ヨーロッパ向け食品撮影では、・背景はベージュ、ストーン、ダークネイビー・影を残し、情報を詰めすぎない・金色は控えめに、素材で高級感を出す
このバランスがとても重要です。
チョコレートを「ご褒美」ではなく「文化」として見せる。それがヨーロッパ向け色設計の考え方です。
アジア向け|“清潔感”と“わかりやすい高級感”

アジア向けチョコレート撮影は、地域差はありつつも、共通して重視されるのが清潔感とギフト感です。
特に東アジア圏では、・暗すぎる写真・影が強すぎる写真
は「古い」「不安」と受け取られることがあります。
そのため、
・明るめのブラウン
・白〜明るいグレーの背景
・整った構図
が好まれる傾向があります。
ただし、明るくしすぎると一気にカジュアルに寄ってしまう。
そこで重要なのが、
・背景は明るく
・チョコレート自体はしっかり濃色
・ツヤと形を丁寧に見せる
というコントラスト設計です。
アジア向け商品撮影では、「安心して贈れる高級品」に見えるかどうか。ここが判断基準になります。
国別に色を変える=ブランドをブレさせることではない
ここでよく聞かれるのが、
「国ごとに色を変えると、ブランドがブレませんか?」という質問。
答えは、ブレません。
むしろ、同じ色を使い続けることで市場側に伝わらない方がリスクです。
大切なのは、
・世界観の軸は同じ
・伝え方の色温度とコントラストを調整
この考え方。
海外向けチョコレート撮影は、
翻訳ではなく“視覚のローカライズ”。
ここを理解しているフードカメラマンかどうかで、写真の結果は大きく変わります。
チョコレート商品撮影、国別・海外向け・インバウンド向けの色設計についてのご相談は、こちらからお気軽にどうぞ。



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