プロでも難しい「ケーキ撮影」を、なぜ甘く見てはいけないのか― フード撮影の中で、ケーキだけは“別の競技” ―
- 笙子 太田
- 2月11日
- 読了時間: 3分
「フード撮影をやっているなら、ケーキも同じでしょ?」
そう思われがちですが、現場に立つプロほど、ケーキ撮影を別物として扱います。
実際、料理撮影・商品撮影・デザート撮影を経験してきた私自身も、
ケーキ撮影は今でも一番神経を使うジャンルです。
今日は、なぜケーキ撮影を甘く見てはいけないのか。
そして、なぜ“経験値”が仕上がりに直結するのかをお話しします。
フード撮影の中でも、ケーキが「別格」な理由
まず、ケーキが他のフードと決定的に違う点。
・時間で劣化するスピードが早すぎる
生クリーム、チョコレート、フルーツ。ケーキは、置いた瞬間から変化が始まる素材です。
・クリームがダレる・表面が乾く・チョコが白くなる・フルーツがくすむ
料理のように「作り直せばいい」が通用しない。
一発勝負になりやすいのが、ケーキ撮影です。
・白が多く、光の失敗が即バレる
ケーキは白い。
だからこそ、光の失敗が隠せません。
・白飛び
・黄色かぶり
・影がなさすぎて立体感が消える
この状態になると、どれだけ高級なケーキでも、一気に量産品に見えます。
・「可愛い」が一番の落とし穴
ケーキは、飾ろうと思えばいくらでも飾れます。
でも、盛れば盛るほど、写真は壊れる。
これは、ケーキ撮影あるあるです。
正直に言います。私も失敗してきました
今でこそ「ケーキ撮影は任せてください」と言っていますが、最初からできたわけではありません。
・クリームが溶ける前に焦って構図が雑になる
・可愛くしようとして小物を足しすぎる
・明るくしすぎて質感が飛ぶ
「きれいに撮ったはずなのに、安っぽい」
この違和感を、何度も何度も現場で味わってきました。
だからこそ分かります。
ケーキ撮影は、知識だけでは越えられない。
失敗を重ねた回数が、写真に出るジャンルです。
ケーキ撮影は「回数=判断力」
ケーキ撮影で問われるのは、シャッター技術ではありません。
・今、出すべきか
・もう1カットいけるか
・ここで切るべきか
・ここは諦めるべきか
この瞬時の判断です。
そしてこの判断は、本や講座を1回受けただけでは身につきません。
・何回ダレたか
・何回白飛びしたか
・何回「やりすぎた」と後悔したか
その積み重ねが、「ちょうどいい」を作ります。
だから、撮影回数がそのまま仕上がりに直結します。
だから私は、ケーキ撮影を軽く引き受けない
ケーキ撮影は、「とりあえず撮れますよ」と言えるジャンルではありません。
・商品価値
・価格帯
・販売タイミング
すべてを理解したうえで、責任を持って引き受ける撮影だと思っています。
そしてこれは、講座やチーム運営でも同じです。
経験値の浅い状態で「簡単そうだからやってみよう」と教えてしまうと、必ずどこかで破綻します。
まとめ:ケーキ撮影は、経験がにじみ出る
ケーキ撮影は、フード撮影の中でもいちばん“ごまかしが効かない”ジャンルです。
だからこそ、写真を見れば分かる。
・この人は、何回ケーキを撮ってきたか
・現場を知っているか
・失敗を越えてきたか
「経験値が違う人」という印象は、言葉ではなく、写真と進行で伝わります。
もし、
・失敗したくない
・高価格帯として見せたい
・海外向けにも通用する写真が欲しい
そう思われたら、経験値ごと引き受ける撮影を選んでください。
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太田笙子インバウンド・海外展開に特化したフードカメラマン



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