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AIで画像加工できる時代に、カメラマンは何を売るのか

  • 執筆者の写真: 笙子 太田
    笙子 太田
  • 7 日前
  • 読了時間: 4分

こんにちは。インバウンド・海外展開特化のフードカメラマン、太田笙子です。


最近、お客様との打ち合わせや撮影現場でこんなご相談をいただくことが増えました。

「この商品の色だけ変えられますか?」

「背景を合成できますか?」

「あとで別の商品を追加できますか?」

数年前であれば、こうしたご要望はPhotoshopで一つひとつ丁寧に作業する必要がありました。


ところが今は違います。


先日も撮影後に画像加工の依頼をいただいたのですが、試しに生成AIのGeminiを使ってみたところ、驚くほど短時間で作業が完了しました。

以前なら30分〜1時間かかっていた作業が数十秒。

正直、「これはすごい時代になったな」と思いました。

では、AIがここまで進化した今、カメラマンの仕事はなくなるのでしょうか。

私はむしろ逆だと思っています。


AIは画像を作れる。でも「正解」は教えてくれない

生成AIは非常に優秀です。

背景を変えることもできます。

商品の色を変えることもできます。

不要なものを消すこともできます。


ただし、AIは「何を作るべきか」は決めてくれません。

例えば海外向けに甘酒を販売するとします。

背景を和風にするべきなのか。

健康食品として見せるべきなのか。

発酵文化を訴求するべきなのか。

それともスーパーフードとして見せるべきなのか。

AIはその答えを持っていません。

どんな写真がターゲットに響くのか。

どんな色が購買意欲を高めるのか。

どんな見せ方なら競合と差別化できるのか。

そこは人間が考えなければならない領域です。

私は普段、海外展開を目指す食品メーカーや飲食店の撮影を行っていますが、実際には「シャッターを押す時間」よりも「どう見せるかを考える時間」の方が圧倒的に長いのです。



Photoshopがなくなるわけでもない

ただ、ここで誤解してほしくないことがあります。

AIが進化したからといってPhotoshopが不要になるわけではありません。

実際に今回の案件でも、Geminiで生成した画像はそのまま納品できる状態ではありませんでした。

画像サイズを整えたり、解像度を確認したり、細かな違和感を修正したり。

最終的にはPhotoshopで仕上げる必要がありました。

例えるなら、AIは優秀なアシスタントです。

でも最終チェックを行うアートディレクターやデザイナーが必要なくなるわけではありません。

料理の世界で言えば、最新の調理機器があってもシェフが不要にならないのと同じです。



カメラマンが売るものは「撮影」から「判断」へ

私はこれからの時代、カメラマンが売るものは変わっていくと思っています。

これまでは「写真を撮る人」だったかもしれません。

しかしこれからは「どんな写真を作るべきか判断する人」になるのではないでしょうか。

実際、クライアントが本当に欲しいのは写真そのものではありません。

売上が上がること。

予約が増えること。

商品が選ばれること。

ブランドの価値が伝わること。

そのために必要なビジュアルを設計することが、私たちの役割になっていくのだと思います。



AI時代だからこそ価値が高まるもの

面白いことに、AIが進化すればするほど「人間にしかできないこと」の価値が上がっています。

現場で料理人と会話すること。

生産者の想いを聞くこと。

商品の背景にあるストーリーを理解すること。

海外のお客様からどう見えるかを想像すること。

そうした体験や知識は、まだAIだけでは代替できません。

だから私は最近、「カメラマン」という肩書きよりも、「食のビジュアル戦略を考える人」という感覚で仕事をしています。

写真を撮ることがゴールではなく、その先にある売上やブランド価値を作ることが目的だからです。



まとめ

AIが写真を作る時代になった。

だからこそ私は思うんです。。


これから価値を持つのは、完璧な画像ではない。


本当にそこに存在した人、料理、物語を記録した証拠としての写真だと。


AIが進化するほど、本物を撮るカメラマンの価値はむしろ高まっていく…。


私はそんな未来が来ると思っています。


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太田笙子 フードカメラマン/株式会社Light & Green 代表取締役

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