クリスマス商品の撮影で“実はすごく大事”なこと
- 笙子 太田
- 2025年12月24日
- 読了時間: 3分
フードカメラマン太田笙子(株式会社Light&Green)
クリスマス撮影、と聞くと多くの方がまず思い浮かべるのは“キラキラ”“華やかさ”。でも、実際の撮影現場では 季節もの特有の落とし穴 がいくつもあって、むしろ「丁寧に引き算をする」判断のほうが仕上がりを左右します。
私自身、真夏の7月・8月にクリスマスケーキを撮影することも日常です。その経験の中で、海外向け・インバウンド向けのブランドほど効果が出るポイントを、今日は文化背景を交えながらまとめてみました。
1. “季節感を盛りすぎない” が、実は上質の近道
日本では赤×緑の王道配色が根強いのですが、インバウンドや欧米向けのブランドでは白・ゴールド・シルバー・黒の「静かな華やかさ」が圧倒的に好まれます。
赤小物の多用 → 急に安価な印象に
緑の装飾 → 和菓子や生菓子とは相性が難しい
世界市場では “色数を絞る=ラグジュアリー” と捉えられることが多いんです。これは文化的な色彩感覚の違いが背景にあります(詳しくはインバウンド向け資料にもまとめています )。
2. 夏撮影の最大の敵は “溶ける”
チョコ細工もケーキの側面も、温度差が出た瞬間に汗(結露)が浮き、艶ムラにつながります。
冷蔵庫→撮影台の温度調整
ケーキカットは「冷えたナイフ」で一発勝負
チョコ細工は指の温度でも溶ける
このあたりは、フード撮影講座でも強調している“食材コンディション管理”の基本です 。
3. 粉砂糖は「最後の1秒」
クリスマスケーキの粉砂糖は、2〜3分で溶けたり斑点になったりします。なのでプロは
本番前に一度だけ
少量を
空調を止めて静かに
という“本番一発勝負”が鉄則。ここをミスすると一気に素人っぽく見えてしまう部分です。
4. 松ぼっくり・柊・造花は“湿気に弱い”
実はナチュラル素材の小物ほど、湿度で表面が濁ったり、反り返ったりします。
予備は複数用意
柊の赤実はクロス保管
松ぼっくりは湿気で黒くなることも
夏にクリスマス撮影をすると、ここが意外なほど仕上がりを左右します。
5. 光は“柔らかい陰影”が似合う
クリスマス商品は、強い直光より「回り込みの柔らかい光」が上品。海外では特に“冬の午後の窓辺”のようなムードが喜ばれます。
白ホリ強光は質感が飛びやすく、パーティー感よりチープ感が出やすいので注意です。
6. ギフト写真は “余白を贈る”
海外のギフト写真は、詰め込むより“余白で価値を見せる”文化があります。
正面より少し斜め上
2〜3色に色数を制限
商品+リボン+影 のバランス重視
価格帯が上がるほど、この“静けさの余白”が効きます。
7. パッケージは“指紋が最大の敵”
特に黒マット・赤ツヤの箱は、指紋や小さなホコリが目立ちます。
白手袋
ブロワーで埃飛ばし
布でこまめに拭く
レタッチで消すより、最初から美しい状態で扱うほうが圧倒的に仕上がりが違います。
8. 国ごとに“クリスマスの美の基準”が違う
色文化の違いは、インバウンド写真では特に重要です。
欧米:金・銀・深緑・ウッド
アジア:赤×金
中東:モノトーン+灯り
北欧:白×ベージュ×木
ターゲット国の色彩文化を理解した瞬間、写真の世界観が一段階上がります。
9. 撮影は“前倒し1〜2ヶ月”が常識
7〜9月の真夏クリスマスは
チョコは溶ける → 超冷房
生クリームは冬仕様より柔らかい
造花が湿気で劣化
という、季節外撮影ならではの調整が必要です。
まとめ
クリスマス撮影は**「季節もの × 海外市場 × デザイン」**が重なる、実は最も繊細な撮影ジャンルのひとつです。
色、光、質感、小物、そして文化背景。ひとつひとつの判断が、仕上がりと売上を大きく変えます。
インバウンド市場で価値のある“世界基準のクリスマス写真“を撮りたいときは、ぜひご相談ください。お問い合わせはこちら:https://www.foodphoto-shoko.com/contact






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