英語圏では “中身が見えないパッケージ” は信用されにくい
- 笙子 太田
- 2025年11月29日
- 読了時間: 3分
—食のグローバル展開で押さえておきたい「透明性」の文化—
商品のパッケージは、その国の価値観をそのまま映し出します。特に、海外展開やインバウンドを意識した商品づくりをサポートしていると、日本の企業様からよく相談を受けるのが、
「英語圏では、なぜ “中身が見えないパッケージ” が売れにくいのか?」
というテーマです。
フードカメラマンの太田笙子として、これまで数多くの海外向け撮影や商品写真の改善に関わってきましたが、この“透明性”の問題はほぼ必ず議題に上がります。
今日は、その背景と、写真でどう補うべきかを、文化的視点をふまえてお話しします。
■ 英語圏の消費者が重視するのは「Trust(信頼)」
アメリカ・イギリスなど英語圏のマーケットでは、「購買の前に、商品を“完全に理解したい”」という傾向が強くあります。
特に食品は、「見えないものを買う」ことへの抵抗がかなり強い。
理由はシンプルで、透明性=安全・誠実さ・誠意と結びつくからです。
たとえば…
シリアルは“中身が見える”窓付きパッケージが主流
クッキーはクリアパックまたは透明トレー
冷凍食品も、完成系の写真が大きく掲載される
これは単なるデザインの流行ではなく、“買う前に見せてほしい”という文化的欲求です。
■ 日本のパッケージ文化とのギャップ
一方、日本では「中身をあえて見せない美学」が根付いています。
包装紙で包む
箱を開けるワクワク感
ミステリアスな余白の美
こういった“奥ゆかしさ”は日本独特の文化です。
しかし、この価値観をそのまま海外に持ち込むと…
「何が入っているかわからない」「量が足りなかったらどうしよう」「本当に写真通りなのか?」
と不安を生むことが多いのです。
(実際、インバウンド向け写真では、量感や中身の明確化が売上に直結することは、わたしのインバウンド向け撮影資料でも繰り返し触れています。 )
■ 中身を見せられない商品でも「写真で透明性を補える」
もちろん、商品によってはパッケージを透明にできない場合もあります。そのときこそ、写真が“透明性の代わり”を担います。
海外向けの商品写真で意識したいポイントは以下の通り。
1. 中身を誤解なく伝える「正確な色再現」
色味は文化ごとに好みが異なりますが、英語圏では特に「本物と同じ色かどうか」が重視されます。
2. 量感・サイズ感を明確にする
英語圏の消費者は“盛られた写真”を嫌います。そのため、誇張ではなく“そのままの量”をしっかり見せることが信頼につながります。
3. 断面など“リアリティ”を見せるカットを必ず入れる
パッケージで見えない部分を、写真で丁寧に埋めることが重要。
これは、わたしが行っている撮影講座でも強調しているポイントです。
■ 「透明に見える写真」は海外展開の第一歩
実際、英語圏向けに写真を刷新しただけで、売上やCVRが伸びた事例を数多く見てきました。
理由は本当にシンプルです。
“見えると安心する”“安心すると買われる”
日本では当たり前の「綺麗なパッケージ」だけでは、信頼は生まれません。海外展開を考える企業様こそ、写真を“透明性のためのツール”として使うべきなのです。
■ 最後に
商品を「世界に届けたい」と願う企業にとって、写真は単なる飾りではなく、文化の翻訳者です。
英語圏の人がなぜ“中身が見えないパッケージ”を信用しにくいのか——その理由を理解し、写真で誠実に伝えることで、あなたの商品は海外の方の心に、ちゃんと届くようになります。
私、フードカメラマンの太田笙子は、これまで1,000件以上の撮影で、国内外の食文化の“見え方の違い”と向き合い続けてきました。海外展開やインバウンドを意識した写真について、ご相談があればいつでもお気軽にお声がけください。
👉 お問い合わせはこちらhttps://www.foodphoto-shoko.com/contact






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