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色温度が変わるだけで“味のイメージ”は変わる。

  • 執筆者の写真: 笙子 太田
    笙子 太田
  • 2025年12月17日
  • 読了時間: 4分

色温度が変わるだけで、“味のイメージ”は変わる。これは、私自身がフード撮影の現場で何度も体感してきたことです。

そして近年は、海外マーケット向けの撮影依頼が増えるにつれて、「同じ料理でも、日本と海外では“好まれる色温度”がまったく違う」という事実をより強く感じるようになりました。

今日は、その違いと、輸出向けビジュアルで気をつけたいポイントについてお話します。

 

◻︎日本は“寒色寄りでも上品”、海外は“暖色=美味しさ”

2023年に発表された食品写真の国際研究では、暖色系(約3000〜4500K)は「香り・温かさ・濃厚さ」を連想させ、食欲を増進させるというデータが示されています(International Journal of Gastronomy and Food Science, 2023)。


一方で日本市場では、少し寒色寄り(4500〜5200K)でも「清潔・上品・整っている」と評価されやすいという傾向があります。


これは文化的背景が大きく、日本では「白・淡い色・余白=美」という価値観が強く、料理写真にもそれが反映されます。

たとえば、高級和食の撮影では、ほんの少し青みを残して透明感を出したほうが「品のある写真」に見える、という現場も多いのです。


◻︎なぜ海外は“暖色のほうが美味しそう”に感じるのか?

Adobeが2023年に公開したビジュアルトレンド分析によると、海外では「鮮やか・温かい・ポジティブ」なカラーリングへの評価が高く、特に食の広告では赤・橙・暖色トーンが“味の濃さ”を連想させるとされています。

さらに、アメリカ・イタリア・アジア諸国では食への感情表現が強く、“豊かさ・温かみ”=暖色という心理的つながりが根強いという結果も出ています。

実際に、私が海外向けECブランドの撮影を担当した際、日本向けに撮った寒色寄りのカットは「ちょっと淡い」という評価でしたが、暖色を加えたカットはクリック率が1.6倍に跳ね上がったことがあります。


「味のイメージ」は、国によってここまで違うのか…と驚いた瞬間でした。


◻︎輸出向け写真は、“少し暖色寄り”がおすすめ

海外向けの商品写真を撮影する場合、私はいつも色温度を300〜800Kほど暖める調整を入れます。

✔ 料理の艶や油分が美味しそうに見える

✔ 肉・麺・スイーツなどの“温かみ”が増す

✔ 海外広告で好まれる鮮やかさに寄せられる


特に、インバウンドや海外ECでは「写真から匂いがしてきそうか?」「“味の強さ”が伝わるか?」が判断基準になるため、暖色寄りのほうが反応がよくなります。

もちろん、「和食の静けさ」や「日本らしい上品さ」を残したいケースもあります。その場合は、寒色と暖色のバランスを取りながら“品を保ちつつ、美味しさも伝える”トーンをつくります。


この微調整ができるのが、フード写真の面白いところなんですよね。


◻︎なぜ、色温度にここまでこだわる必要があるのか?

理由はシンプルで、写真は“第一印象のすべて”だからです。

インバウンド向け・海外向けにおいては特に、言葉より先に、写真の色味で料理のイメージが決まる と言われています。

これは、ユーザー提供資料にもある通り「写真は翻訳できない言語」売上を伸ばす!インバウンド向け写真 —「世界に伝わるビ…という事実そのものです。

色温度ひとつで、“あっさり”にも“こってり”にも見える。“上品”にも“豪華”にも感じられる。

だからこそ、「市場が求める色温度」を理解しておくことが、海外展開を成功させる大きなポイントになるのです。


◻︎まとめ:輸出向けは、いつもの日本向けより“ほんの少しだけ”暖色に

・海外 → 暖色=美味しさ・豊かさ・日本 → 寒色でも上品に見える・輸出向け写真は、色温度を少しだけ暖めると反応がよくなる

この違いを理解すると、「なぜ海外用に撮った写真が刺さらなかったのか?」「なぜ日本向け写真では物足りないのか?」という疑問が一気に解決します。

色温度は、ただの数値ではなく“文化を映すレンズ”。

海外展開を目指す企業こそ、意識すべきポイントです。


撮影のご相談は下記よりお気軽にどうぞ。


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