日本食=“ヘルシー” の理解は国によって違う
- 笙子 太田
- 2025年11月28日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年11月30日
— インバウンド時代の「伝わる写真」のつくり方 —
「日本食はヘルシー」。これは多くの国で共有されているイメージですが、実は “何がヘルシーと感じられるか” は国によって大きく違うということをご存じでしょうか。
フードカメラマンの太田笙子として、海外のお客様向けのメニュー写真や広告撮影を続けていると、この“ヘルシーの基準の違い”が、写真の見え方や選ばれ方に、驚くほど影響することを日々感じます。
日本の飲食店や食品メーカーがインバウンドで「伝わらない」「選ばれにくい」理由のひとつも、実はここにあります。
■ 国ごとに違う “ヘルシー” の基準
たとえば、日本では・油が少ない・素材を活かした味付け・色味は控えめで上品といったものが「ヘルシーな日本食」として評価されます。
ところが、アメリカでは「ヘルシー=たんぱく質・野菜の量が多い」「色鮮やかでポジティブな印象」が重視されます。同じ料理でも、淡いトーンの写真だと“薄くて物足りなそう”と見られてしまうことがあります。
一方でフランスでは、低糖質・低脂肪だけでは不十分で、“上質な素材を丁寧に料理している”という美意識が「ヘルシー」の条件に入ります。つまり見た目の「エレガンス」が重要なのです。
中華圏では、“活力”“元気”がヘルシーの要素として入るので、赤や金など力強い色味、豊かな盛り付けが好まれます。日本のような淡く静かなトーンは、逆に「薄い」「映えない」と思われることもあります。
■ なぜ同じ料理でも印象が変わるのか
理由はシンプルで、「ヘルシー=良いこと」ではなく、国によって“何が良いのか”が変わるから。
例えば…
彩度の違い日本 → 彩度控えめが上品欧米 → 彩度が高いほど食欲が湧く
量感の違い日本 → 余白の美アメリカ・アジア → ボリュームが“健康”や“満足感”に直結
光の好みの違い日本 → 柔らかい自然光欧米 → コントラスト強めで力強い光
これらはすべて、文化的背景と色の捉え方の違いから生まれています。
■ 写真で「誤解」を生まないために
フードカメラマンの太田笙子として、インバウンド向けの撮影で特に意識しているのは次の3つです。
① 量感を“国に合わせて”見せる
外国人のお客様は「量が少なく見える」ことに敏感です。ヘルシーを意識していても、物足りなく見えた瞬間に選ばれません。
② 色と光で“ヘルシーらしさ”を作り分ける
同じ料理でも、・柔らかい光 → 日本人向けの“しとやかさ”・強い光と彩度 → 欧米の“ポジティブさ”と印象が変わります。
③ “健康的に見える盛り付け”は国別に違う
欧米向けなら野菜や具材がしっかり見える構図が効果的。フランス向けなら余白を残しつつ、質の良さが伝わるスタイリングが喜ばれます。
■ 「伝わる日本食写真」は、海外理解から始まる
インバウンド市場は拡大し続けていますが、日本企業がそこで勝つには、“世界のヘルシー感覚に寄り添ったビジュアル”が欠かせません。
逆に言えば、ここを押さえるだけで、・予約率アップ・SNSでの保存・拡散・購買率の向上につながりやすくなるのです。
写真は、言葉のいらないコミュニケーション手段。国によって違う価値観を理解して撮ることで、日本食の魅力はもっと真っ直ぐに、世界へ届きます。
■ 日本の“ヘルシー”を世界に伝える写真を
日本食の魅力は、世界的にも高く評価されています。だからこそ、その魅力を正しく伝えるためには、「日本らしさ」と「海外が求めるヘルシー」のバランスがとても大切。
フードカメラマンの太田笙子として、今後も “食に、物語を。” の視点で、日本の食の価値を世界へ届けるお手伝いができれば嬉しいです。
■ お問い合わせ
インバウンド向けのメニュー写真や海外展開向け商品撮影のご相談はこちらから。👉 https://www.foodphoto-shoko.com/contact






コメント