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カメラマンを長く続けられる仕事にしたい。REFRAME CREATERSを立ち上げます

執筆者の写真: 笙子 太田
笙子 太田
9月29日
読了時間: 7分

こんにちは。フードカメラマンの太田笙子です。

このたび、「REFRAME CREATORS(リフレームクリエイターズ)」という、カメラマン・クリエイターのためのコミュニティを立ち上げることになりました。

……と言っても、まだ本当に立ち上げたばかりです。


すでに完成されたサービスがあって「こんなことができます!」と紹介する段階ではなく、これから集まる人たちと一緒に、必要な仕組みや文化を作っていこうとしているところです。


なぜこのコミュニティを作ろうと思ったのか。

きっかけは、私自身の妊娠・出産でした。



妊娠して初めて、「カメラマンを続ける」ということを考えた

私はこれまで、フードカメラマンとして仕事をしてきました。

撮影の仕事は好きですし、この先もずっと続けていきたいと思っています。

でも妊娠・出産を経験して、「続けたい」という気持ちだけではどうにもならない時期があることを、自分自身が実感しました。


カメラマンは、自分が現場へ行って、自分で撮影することで成り立つ仕事が多いです。

妊娠中、これまで普通にできていたことができなくなったり、出産前後はそもそも現場に行けなくなったり。

会社員であれば産休や育休という仕組みがありますが、フリーランスのカメラマンの場合、「自分が休んでいる間、この仕事をどうするのか」という問題がかなり直接的に自分に返ってきます。

そのとき初めて、私は「カメラマンとして仕事を取ること」ではなく、「カメラマンという仕事をどうやったら長く続けられるんだろう」と考えるようになりました。



これは妊娠・出産だけの問題ではなかった

そんなことを考えていた時期に、怪我をしてしまったカメラマンさんがいました。

怪我のため、1ヶ月あまり撮影の仕事ができない。

当然、その間は仕事も止まります。

本人は仕事をしたいのに、身体が動かないからできない。

その姿を見たときに、「これ、誰にでも起こることなんだ」と思いました。

妊娠や出産だけではありません。

怪我をするかもしれないし、病気になることもある。家族の事情で、しばらく仕事をセーブしなければならないこともあるかもしれません。

カメラマンって、一人で仕事ができる自由さがある反面、「自分が動けなくなったら仕事も止まる」という怖さもあります。

私自身の妊娠・出産をきっかけに感じていた壁が、そのカメラマンさんの姿を見たことで、もっと広い問題なんだと気づきました。



「私も妊娠・出産がちょっと不安です」

もう一つ、忘れられない出来事があります。

これから結婚を控えている若い女性カメラマンさんと話していたときのことです。

彼女から、これから先、妊娠や出産をしたときにカメラマンの仕事を続けられるのか不安だ、という話を聞きました。

その気持ちは、ものすごくよくわかりました。

せっかく少しずつ仕事を増やして、お客様との関係を作って、カメラマンとしてのキャリアを積み上げてきた。

それが妊娠や出産によって一度途切れたら、また戻れるんだろうか。

今のお客様はどうなるんだろう。

そう考えると不安になるのは当然だと思います。

私自身もまさに同じことを考えていたからです。

その話を聞いたときに、「個人の頑張りだけで何とかする問題じゃないのかもしれない」と思いました。



休まなければならないときに、仕事まで失わなくていい仕組み

たとえば、突然撮影に行けなくなったとき。

信頼できるカメラマンに撮影をお願いできて、回復したらまた自分が担当できる。

出産でしばらく現場を離れることになっても、その間だけ仲間に仕事をお願いして、お客様との関係そのものは切らずにいられる。

逆に自分が動ける時期には、誰かの代わりに現場へ行くこともできる。

そんな関係が普段からできていたら、状況はかなり変わるんじゃないかなと思いました。

困ってからSNSで「誰か助けてください」と探すのではなく、

「あの人ならお願いできる」

と思える人が何人かいる。

それだけでも、一人で仕事をしているクリエイターにとってはかなり心強いはずです。



同業者はライバルだけじゃない

私は現在、全国のカメラマンさんと一緒に撮影の仕事をしています。

その中で感じるようになったのが、同業者は「仕事を取り合う相手」だけではないということです。

自分では行けない地域の仕事をお願いすることもできるし、一人では対応できない規模の仕事ならチームを組むこともできる。

誰かが困ったときには代わりに現場へ行けるし、自分が困ったときには助けてもらえる。

一人ではできないことが、カメラマン同士がつながっていることでできるようになる場面を、実際の仕事の中で何度も見てきました。

だったら、この関係をもっとちゃんと仕組みにできないだろうか。

そこからREFRAME CREATORSの構想が少しずつできていきました。



「仕事をもらう場所」だけにはしたくない

REFRAME CREATORSでは、案件のシェアやチーム撮影、アシスタントとして現場に参加する機会なども作っていきたいと思っています。

でも、単純に「入っていれば仕事がもらえるコミュニティ」にはしたくありません。

カメラマンを長く続けるために必要なのは、撮影案件だけではないと思っているからです。

価格設定に悩むこともあれば、法人営業や提案書の作り方がわからないこともある。

今までより大きな案件が来たときに、一人ではどう進めればいいかわからないこともあります。

逆に経験を積んできた人なら、撮影するだけではなく、チームをまとめたり、若いカメラマンをサポートしたりする役割もできるかもしれません。

クリエイターとして長く活動していく中では、自分の状況も、できることも変わっていきます。

その変化に合わせて、コミュニティの中での関わり方も変えていけたらいいなと思っています。



REFRAMEという名前にした理由

「REFRAME」には、物事を見る枠組みを変える、という意味があります。

写真もフレームを変えると、同じものでも見え方が変わります。

カメラマンという仕事についても、

「全部一人でやらなければいけない」

という前提を少し変えてみたかった。

仕事を休むときは誰かに頼ってもいいし、一人では難しい案件ならチームで受けてもいい。

現場に立てない時期があったとしても、クリエイターとしてできることがゼロになるわけではありません。

「カメラマンを続ける」ということ自体を、もう少し広く考えてもいいんじゃないかなと思っています。



まだ、これから作るコミュニティです

ここまでいろいろ書きましたが、REFRAME CREATORSはまだ立ち上がったばかりです。

実際に始めてみたら、

「こういう仕組みがあったら助かる」

「これは必要だと思っていたけれど、意外と使わないね」

みたいなこともたくさん出てくると思います。

それでいいと思っています。

運営側だけで完成形を決めてしまうのではなく、実際に活動しているクリエイターたちと一緒に作っていきたいからです。

妊娠・出産をきっかけに仕事との付き合い方を考えた私。

怪我で1ヶ月以上仕事が止まってしまったカメラマン。

これから結婚し、いつか妊娠・出産することを考えて不安を感じていた若いカメラマン。

たぶん、ほかにもいろいろな事情を抱えながら仕事をしているクリエイターがいると思います。

ずっと全力で走り続けられる人なんて、そんなにいないんじゃないでしょうか。

走れるときは走る。誰かが困っていたら助ける。自分が難しいときには頼る。

そんなことがもう少し普通にできる環境を作れたら、カメラマンやクリエイターという仕事を、今より少し長く続けやすくなるんじゃないかなと思っています。

REFRAME CREATORSは、まだ始まったばかりです。

これからどんな人が集まって、どんなコミュニティになっていくのか。

私も楽しみにしながら、一緒に作っていこうと思います。


株式会社Light&Green 代表取締役/フードカメラマン 太田笙子

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