日本の器(小鉢・豆皿)は海外では「小さすぎる」。海外向け写真は“皿サイズの調整”が売上を左右する理由
- 笙子 太田
- 2025年12月13日
- 読了時間: 3分
日本の食卓って、本当に繊細ですよね。豆皿ひとつ取っても、色や形に意味があって、ちょこんと置くだけで世界観が整う。
でも、この“日本ならではの美学”が、海外の消費者にはそのまま伝わらないことがあります。
私がインバウンド・海外展開向けの撮影をしていると、「器が小さすぎて、料理の量がわからない」というリアルな声にしばしば出会います。
● なぜ“器の小ささ”が海外で誤解を生むのか?
2023年以降の海外購買行動調査(※Visit Japan Lab 2023/観光庁 2024)でも明らかですが、海外の消費者は「写真で量感を判断する」傾向が非常に強い ことが分かっています。
特に欧米圏では「料理は大きく、豪快に見えること」が安心感につながります。
ここで問題になるのが、日本の小鉢・豆皿文化。
私たちにとっては“上品な一品盛り”。
でも海外の方には、「サンプルサイズ?」「子ども用?」「値段に対して量が少ない?」とネガティブに解釈されてしまうことがあるのです。
実際、私が撮影支援した海外向けECで、皿サイズを変えたところ商品ページのクリック率が1.4倍に増えた例もあります(Light & Green Inc. 自社分析 2024)
● 海外向け写真で“皿を大きく見せる”のはテクニックではなく翻訳
食の写真は「翻訳できない言語」。文化背景が違う人に伝えるには、ただ料理を撮るだけでは不十分なんです。
海外向けに必要なのは、
・器をひとまわり大きいサイズにする
・余白を減らして量感を強調する
・主役の料理を近づけて“存在感”を出す
・俯瞰より45°で立体的に見せる
これらは単なる好みではなく、「海外の視覚文化に合わせた適応」 なのだと感じています。
たとえばアメリカのSNSは、強コントラスト・寄り多め・余白少なめが好まれますし、多くの国では“豊かさ=量の可視化”という価値観があります。(海外SNS行動データ/Meta 2023分析)
● 小さな豆皿は、海外向けでは“脇役”に回すほうが売れる
海外の方に商品の魅力を感じてもらうには、まず「十分な量がある」「満足できそう」という安心感が必要です。
そのため私は、海外向け撮影の際小鉢や豆皿は“メインに添える小物”として使うことを推奨しています。
豆皿そのものが商品であっても、・大きめの主皿と並べてサイズ感を比較できるようにする・手の出演で“リアルなスケール”を見せる・用途(タレ、ナッツ、前菜など)を盛って“使うイメージ”を明示する
こうすることで、実は 豆皿そのものの魅力も伝わりやすく なるんです。「小さい=かわいい」「繊細」「ミニマル」という評価につながるのは、“量の不安”が消えてから、なんですよね。
● 海外EC・インバウンド向けは「写真の作り替え」で売上が変わる
これは大げさではなく、“器を変えるだけで売れるようになる”ケースは本当に多い です。
海外の人が「これなら満足できそう」と思えるかどうか。
たったそれだけで、閲覧 → 購入の17秒ルール(海外EC平均/IRCE 2023)を突破できる確率が上がります。
写真は、世界では 商品説明より先に信頼を決める ファクターです。特に食のジャンルは、視覚情報が購買に直結するというデータも多く出ています。(Meta Food Category Report 2023)
だからこそ、器のサイズ変更は“撮影ディレクションの重要項目” と捉えていただけると嬉しいです。
海外に伝わるフード写真は、国ごとの文化や美意識を理解したうえで作る必要があります。もし「海外向けに写真を整えたい」「皿サイズを含めて一度見直したい」と思われたら、お気軽にご相談ください。
お問い合わせはこちらhttps://www.foodphoto-shoko.com/contact
太田笙子|フードフォトグラファーLight & Green Inc.(インバウンド・海外展開特化のフード写真 × ビジュアル戦略)






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