スタジオでフード撮影をする時に、サンプルは「2〜3個」あると安心な理由
- 笙子 太田
- 2024年7月28日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年11月26日
商品を郵送いただいてスタジオでフード撮影をする際、私はいつもお客様に「サンプルは2〜3個ご用意いただくと安心です」とお伝えしています。
これは、こちらの都合ではなく、“より美しい写真をお届けするために必要なこと”だからです。
一見すると、「同じ商品なら1つあれば充分なのでは?」と思われるかもしれません。
でも実際の撮影現場では、サンプルが複数あるかどうかで、仕上がりのクオリティが大きく変わります。
今日はその理由を、できるだけ日常の言葉で丁寧にお伝えしたいと思います。
1. 輸送中のダメージは避けられないから
食品は、思っている以上に繊細です。
パッケージ商品でも、焼き菓子でも、お弁当でも、輸送中の揺れや温度変化で“ごくわずか”に崩れたり、凹んだりします。
写真は「少し気になる」が画面上でははっきり見えてしまう世界です。とくにインバウンド向け・海外展開向けの写真は「清潔感」「完璧さ」が問われるので、状態の良い個体を選べる選択肢があるかどうかはとても大切です。
2. 撮影中に“差し替え”が必要になることがある
撮影では、角度や光を変えながら、何度もシャッターを切っていきます。
その過程で、最初はきれいだった食材のツヤが落ちたり、照明熱で乾いてしまったり、持ち上げた跡がついてしまうことがあります。
そういう時、新しいサンプルにスッと差し替えられるかどうかで、写真の仕上がりが大きく変わります。
・全体写真用・カットシーン用・寄りのシズル用
と、シーンごとに使い分けることも多いため、2〜3個あると本当に助かるのです。
3. ベストな瞬間は一度きりだから
食品は「おいしそうのピーク」があります。
特に揚げ物・麺類・果物・お弁当など、時間とともに見た目が変わりやすい商品は、撮影の後半に入るとどうしても鮮度が落ちてきます。
そんな時、差し替え用があると「最初の美しさを最後まで保つ」ことができます。
撮影は料理を長時間ライトの下に置くので、“新品”のサンプルが控えているだけで、仕上がりが全く違うのです。
4. 海外目線の写真ほど“完璧さ”が求められる
インバウンド向け写真や海外展開向けの写真ほど、「見た瞬間に伝わるおいしさ」が勝負になります。
海外のお客様は、想像で補うより、視覚的に“はっきり伝わる写真”を好む傾向があります。つまり、写真の完成度=信頼感につながります。
サンプルが複数あることで、・色の鮮度・形の整い具合・ツヤ・盛り付けの自然さといった細かな要素まで妥協なく仕上げられるため、海外に向けて強い訴求力を持つ写真を作ることができます。
まとめ
商品のサンプルが1つでも撮影は可能です。でも、2〜3個あることで写真の仕上がりは大きく変わります。
✔ 輸送中のダメージ対策
✔ 差し替えサンプルでベストの状態をキープ
✔ カット・寄り・全体を使い分けられる
✔ 海外向けの“伝わる写真”に近づく
より美しい写真を、より確実に仕上げるための“2〜3個”。
お客様の大切な商品の魅力を最大限に引き出すための、必要な準備だと考えています。
日本の食を世界へ届けるフードカメラマン 太田笙子
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