シャンパンゴールドとワインレッドに学ぶ、アメリカ西海岸の“食の色気”
- 笙子 太田
- 2025年10月28日
- 読了時間: 4分
更新日:2025年11月25日
その色彩感覚を、フード撮影にどう活かすか
(執筆:太田笙子 / Inbound & Global Food Photographer)
アメリカ西海岸(カリフォルニア・オレゴン・ワシントン)では、
車のボディカラーとしてシャンパンゴールドとワインレッドが根強い人気です。
「車の好み」と「フード写真」は、一見まったく別の話に思えますが、
実はこの色の選択そのものが “地域の審美眼” を映しており、
インバウンド向けのフード撮影に大きなヒントをくれます。
私は普段、
「日本の食を世界に届けるフードカメラマン」として
海外市場向けの写真戦略を研究しているのですが、
西海岸の色の好みは、食のビジュアルにも非常に相性が良いのです。
1. なぜ西海岸の人は“ゴールド系”を選ぶのか
—— 太陽とライフスタイルが作る色彩感覚
カリフォルニアの強い日差しの下で、
シャンパンゴールドは「光と調和する色」として美しく輝きます。
この文化的背景は、あなたの資料でも示されていたように
「海外向け写真は、日本向けよりコントラストと鮮やかさが求められる」
という特徴と一致しています。
● ポイント
ゴールドは “豊かさ・喜び・ポジティブさ” の象徴
自然光と相性が良い
西海岸らしい「陽のエネルギー」を体現
つまり、太陽のきらめきを吸い込む色なのです。
2. ワインレッドが好まれる理由
—— 深み・成熟・ストーリー性
西海岸といえば、ナパやソノマを中心としたワイン文化の中心地。
ワインレッドは“成熟した豊かさ”の象徴です。
日本人が思う「赤=強い原色」とは違い、
彼らが好むのは“深さのある赤”。
華美ではなく、どこか落ち着いた官能性。
フードフォトに落とし込むと、
ベリー系の深い赤
赤ワインの影の色
ロースト料理のグラデーション
こうした陰影のある赤が大人のラグジュアリー感をつくります。
3. 色の好み=文化の言語
—— 写真は「翻訳できない言語」である
あなたの資料でも示されている通り、
“文化の違いが、写真の好みにそのまま現れる” のは事実です。
日本:白・淡色
アメリカ:鮮やか・コントラスト
この違いを理解せず日本式の“控えめトーン”で撮ると、
西海岸の人には“地味で弱い”写真に見えてしまいます。
だからこそ、文化を翻訳する写真が必要なのです。
4. フード撮影に活かす3つのアプローチ
① ゴールドの光を味方にする
白背景ではなく、少し温度のあるベージュや淡いゴールドを使う
オリーブオイル・グレーズなど“光る質感”を写す
逆光気味で撮り、ゴールドのハイライトを強く演出する
これだけで“西海岸の空気感”がふっと宿ります。
② 深い赤を“差し色”にする
ワイン・ベリーソース・ローストの焦げ目
テーブルクロスにボルドー系を少し
赤を入れる位置は主役の邪魔をしない“画面の端”が最適
赤を主役に置くのではなく、
“料理の物語を締める色”として添えるのがコツ。
③ ゴールド×ワインレッドの組み合わせで“余裕ある世界観”を作る
この2色は相性が抜群です。
ナパのワイナリーにいるような、
落ち着いたラグジュアリー感が自然に立ち上がります。
パン皿はゴールド縁
ナプキンはワインレッド
背景には自然光の影
こうした構成は、
“西海岸の富裕層が求めるビジュアル”と一致します。
5. 西海岸向け写真のポイント(まとめ)
日差しを生かしてコントラストを強めに
シャンパンゴールド=「幸福感」
ワインレッド=「成熟・深み」
色の意味を理解すると、料理写真にも説得力が生まれる
インバウンド向けには “海外の目線を前提に撮る” ことが重要
最後に:太田笙子として伝えたいこと
私はこれまで、
日本の食を世界に届けるためのフード撮影を
1,000件以上担当してきました。
その中で確信したのは、
「写真は文化を運ぶメディアである」ということ。
西海岸向けに写真を作る場合も、
その文化の“色”を理解すると、
料理の魅力がまったく違う伝わり方をします。
色は単なる装飾ではなく、
価値観そのものなのです。
撮影やメニュー制作で
「海外向けの色の使い方に悩んでいる」
という企業・飲食店様へ
海外視点のフードフォトディレクション、
インバウンド向けビジュアル戦略のサポートを行っています。
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