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ECサイトで売れる写真は「何を省くか」で決まる

  • 執筆者の写真: 笙子 太田
    笙子 太田
  • 2024年9月8日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年11月25日

太田笙子|日本の食を世界へ届けるフードカメラマン


ECサイトの商品写真というと、「どう魅せるか」「どう飾るか」という“足し算”に意識が向きがちです。

けれど、実際に売上に響く写真を見ていくと結論はシンプルで、本当に大切なのは“何を省くかの方です。


これは私がこれまで1,000件以上の案件を撮影し、さらにインバウンド市場向けのビジュアル戦略をまとめた資料でも繰り返しお伝えしている視点です。

(※文化背景に応じた見え方の違いについては、私のインバウンド写真資料でも詳しく解説しています  )


そして、海外向けECであればなおさら“省く力”が効く。

海外のお客様は、日本人のように“読み取る文化”ではなく「明確に伝えてほしい」文化だからです。





1. 「省くこと」は、商品を“翻訳する”行為



海外ユーザーは、余白の美学や“察する”文化を持ちません。

だからこそ、


  • 不要な小物

  • 意味のない影

  • 色を奪う背景

  • 雑多な情報



これらは“ノイズ”として映ります。


インバウンド向け写真は「写真は翻訳できない言語である」という前提を置きますが、翻訳できないからこそ、余計な要素はすべて排除し、商品そのものの魅力を“直球で伝える”必要があるのです。





2. 小物は「世界観を壊さない最低限」だけ



EC写真でよくある失敗が、

“頑張って飾りすぎる”

こと。


もちろん、店舗やブランドの世界観を補強する小物は効果的です。

ですが、世界観と商品の主役性のバランスを誤ると、途端に“何を売りたいのか分からない写真”になります。


特に海外のお客様は、「主役のズーム」「明確な形」「鮮やかな質感」を求めます。

(私がまとめた撮影講座資料でも、初心者がやりがちな“背景で情報量が増えてしまう問題”を解説しています  )


だからこそ、


  • 色数を絞る

  • テクスチャの邪魔をしない

  • 主役より大きい小物は置かない



など、削る選択が売上に直結します。





3. 「角度を減らす」も立派な“省略”



ECでは「写真は多いほど良い」と思いがちです。

でも実は逆で、見る側は疲れてしまいます。


海外ユーザーは特に“判断のスピード”が早く、

「1枚目で欲しいと思えなければ次のページ」

という行動が当たり前。


だからこそ、


  • 商品の全体

  • 質感が伝わる角度

  • 細部の1カット



この3つがあれば十分なケースも多いです。





4. 「背景を引き算」すると、世界観はむしろ強くなる



EC写真で最も大きい影響力を持つのは背景です。

日本市場では“柔らかいトーン”“余白”が好まれますが、海外市場では

「明快で、コントラストがあり、主役がはっきり見える」

これが基本。


背景の色は


  • ライトグレー

  • 温度感のないニュートラルカラー



にすると、世界中のユーザーにとって“読みやすい写真”になります。


ここでも、「省く」が効くのです。





5. 「省くこと」は、ブランド価値を上げる行為



不思議ですが、写真から情報量を引くと、逆にブランドは上質に見えます。


これは

・視線が商品に集中する

・色の調和が整う

・世界観が“意図的”に見える

・迷いのない写真は“高級”に感じられる

という心理効果が働くためです。


インバウンド市場では特に、

「静かなラグジュアリー」

が好まれる傾向があり、これは引き算の構図と非常に相性が良いと感じます。





まとめ:「何を省くか」を決められる人が、売れる写真をつくる



EC写真は“足し算”ではなく“引き算”。

特にインバウンドを意識した商品であれば、

世界の視点で“ノイズになるもの”をどこまで削れるかが勝負になります。


  • 小物

  • 情報

  • 角度

  • 背景



これらを選び抜くことで、

商品そのものが語り出す写真になります。


EC時代、そしてAI時代だからこそ、

「何を省くか」を判断できるフードカメラマンの価値は、むしろ高まっていると感じます。




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