舐めるなかれ。マカロン撮影
- 笙子 太田
- 2025年12月30日
- 読了時間: 3分
マカロン撮影は、実はフード撮影の中でもかなり難易度が高いジャンルです。
「カラフルで可愛いから、撮るのは簡単そう」
そう思われがちなのですが、現場に立つと真逆だと感じることが多々あります。
私はフードカメラマンとして、マカロンの商品撮影・メニュー撮影を何度も担当してきましたが、毎回必ずと言っていいほど気を張る被写体です。今回は、そんなマカロン撮影で特に注意しているポイントをお話しします。
◻︎色合わせ
まず最初につまずきやすいのが、色合わせの難しさです。
マカロンはご存じの通り、ピンク、グリーン、イエロー、ブルーなど、色とりどり。
この「カラフルさ」が魅力である一方で、
小物や背景との相性を間違えると、一気にごちゃごちゃした印象になってしまいます。
たとえば、
・背景もカラフル
・プレートも柄物
・クロスも色付き
こうなると、マカロンの美しさが埋もれてしまいます。
私がよく使うのは、白、生成り、淡いグレー、マットなベージュなどの“受け止め役”になる色。
マカロン自体が主役なので、周囲は「引き算」が基本です。
特に海外向けの商品撮影や、インバウンドを意識したフード写真では、この引き算がとても重要になります。
色を足すなら1色だけ。
それも、マカロンの一色を拾う程度に留めると、ぐっと洗練された印象になります。
◻︎めちゃくちゃ繊細なマカロン
次に、取り扱いの繊細さ。
マカロンは本当にデリケートです。少し力を入れただけでヒビが入り、湿度や温度の影響も受けやすい。
撮影中に「さっきまで綺麗だったのに…」ということは、正直よくあります。
特に注意しているのは、・直前まで冷蔵庫に入れすぎない・乾燥しすぎる場所に置かない・並べ替えは最小限にする
そして、必ず予備を用意してもらうこと。
これはマカロンに限らず、食品撮影全般に言えることですが、マカロンは特に顕著です。1個しかない撮影は、かなりリスキーだと感じています。
ヒビや欠けは、写真になると想像以上に目立ちます。後処理で消すこともできますが、質感が命のスイーツほど、物理的な美しさが大切です。
そして、マカロン撮影で特に「強い」表現が、食べているシーン、食べかけのシーンです。
きれいに整列したマカロンももちろん可愛い。でも、視線を一瞬で奪うのは、・かじった断面・クリームが少しはみ出した瞬間・指でつまんだ動き
こうした「人の気配」が入った写真です。
海外向けのフードフォトや、SNS用の商品撮影では特に効果が高く、「どう食べるのか」「どんな食感なのか」を直感的に伝えられます。
実際、私が担当したマカロン撮影でも、パッケージ用の整った写真より、食べている途中のカットのほうが反応が良かったケースは少なくありません。
少し欠けている、少し崩れている。それが「リアル」で「美味しそう」に見えるのが、マカロンの面白いところです。
マカロンは、色質感繊細さストーリー性
すべてが詰まった被写体です。
だからこそ、ただ並べて撮るだけでは、その魅力は伝わりきりません。
料理撮影、食品撮影、商品撮影の中でも、マカロンはフードカメラマンの感覚がそのまま写る被写体だと感じています。
「可愛い」だけで終わらせない。「食べてみたい」「手に取りたい」と思わせる。
そんなマカロン撮影をお考えの方は、色設計やシーン作りまで含めて、一度プロに相談してみるのも一つの選択肢です。
マカロンの商品撮影、スイーツ撮影、海外向けビジュアル制作についてのご相談は、こちらからお気軽にどうぞ。https://www.foodphoto-shoko.com/contact
フードカメラマン 太田笙子として、「写真で伝わる美味しさ」をこれからも丁寧に形にしていきます。






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